秋本番。なんとなくゆっくり時間を過ごしたくなる季節ですよなね。そんなときは植物を生活に取り入れてみませんか? 下北沢にある植物の教室「NEROLIDOL」のフローリストの猪飼牧子さんがご提案します。
 
 

10月のピックアップフラワーは「リンドウ」

10月のピックアップはリンドウ。リンドウ科リンドウ属。
リンドウという名は漢名の龍胆(竜胆)がなまってリンドウになったと言われています。
 
目の覚めるような美しい青色が鮮やかなリンドウは、秋の日本の野山を彩ってくれる花です。
 
また、花形は釣り鐘状で、晴れた日にしか開きません。上向きの花の中に雨水が溜まらないよう、少しでも曇ると閉じるそう。
やっぱり植物って凄いですよね。
 
 
 

品種で変わるリンドウの楽しみ方

お花屋さんで買った切り花のリンドウが開かなかった!と言う経験がある方もいらっしゃるかと思います。実はリンドウには分かりやすく開く品種と、そうでない品種があるのです。
 
綺麗にパカッと花開く品種は、ササリンドウ。葉の形が笹に似ていることから名付けられました。このリンドウは綺麗に開き、内側の鮮やかな青色も見せてくれます。
 
一方、咲かなかった…と思われがちの品種はエゾリンドウ。
全く開いていない訳ではなく、わずかにほころぶのですが、花が終わった後茶色く花弁がシワシワしてしまうので開かず枯れてしまったと思われがち。
でもエゾリンドウはそういった品種なので咲かなかったわけではないのですよ。
 
また、リンドウは古くから薬草植物としても使われてきました。
もともと中国名の竜胆は、竜の肝のように根が苦いことから来ているそう。
 
日本に西洋医学が入って来たときに、ゲンチアナというリンドウ科の多年草の根を乾燥させて粉末にしたものは健胃薬として使っていましたが、この植物は日本には自生しておらず手に入りにくかったことから同じように根が苦いリンドウを使うようになったのです。
伊澤一男『薬草カラー大事典』主婦の友社,平成10年,551p
 
漢方としてはリュウタン(竜胆、龍胆)とよばれ、数種のリンドウ属の根を乾燥させて使われています。漢方って本当に身近な植物が使われていておもしろいですよね。
 
 
 

秋の花なのに、春も咲く?

 
ここまで秋の花としてお話ししてきたリンドウですが…
 
実は春に咲くリンドウもあります。
東京ではあまりお目にかかったことがないですが、昨年4月に長崎に出張に行ったときにちいさなちいさな春のリンドウに出会いました。
 
背丈は3センチほど、私が出会ったのはコケリンドウという品種。
 
小さな青い花をこれでもかと言うくらいめいっぱい開いて他の草花に負けないようお日様の光をもらおうとしている姿は何ともいじらしく可愛いものでした。
 
いつも野に咲くような草花が好きと公言している私ですが、まさにこんな子が大好きです。
 
 
 

リンドウのスワッグを作ってみましょう!

今回はあまりドライフラワーのイメージがないと思われるリンドウでスワッグを。
 
茶色くなりにくい、ササリンドウタイプの綺麗な青いリンドウなら、ドライフラワーになっても美しくブルーが残りますよ。
 
 

リンドウ入りのハロウィンスワッグ

 
《材料》
ユキヤナギ、ススキ、ミシマサイコ、スターチス、トウガラシ、ワレモコウ、アストランティア、リンドウ、おもちゃかぼちゃ
※ドライフラワーになりやすい花材ならなんでもOK
 
《作り方》
①おもちゃかぼちゃはキリで上部横向きに穴をあけてワイヤーを通しておく
②土台となるグリーン、ユキヤナギやススキなどを順に花束を束ねるように束ねながらワイヤーで巻いていく
※ドライフラワーになると茎が痩せるのでしっかり巻く
土台の上に他の花材をバランスよく配置しながらワイヤーで巻いて最後にかぼちゃもワイヤーを茎に見立てて束ねて巻く
④最後はワイヤーを隠すためにリボンをつける
リンドウの鮮やかな青が効いたスワッグのできあがり♪
 
 
お部屋に植物があるだけで、生活がワンランクアップした気分になれます。
植物で季節を感じながら、ちょっぴり贅沢な時間を楽しみましょう!